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ガラスと線画の物語*第12話『仲良し』

2013年03月12日
story_12.jpg

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美しい石畳の町に、バイオリンを弾く少年がいました。

少年は毎日、屋根の上でバイオリンの練習をしています。
その音色は、せまい路地や階段をとおりぬけ町中にひびきわたっているのでした。


バイオリン弾きだった少年のおじいさんは、 もう この世にはいませんが
大切にしていたバイオリンを少年に残してくれました。

少年はおじいさんのようなすばらしいバイオリン弾きになりたくて
おじいさんがバイオリンを奏でる姿を思い出しながら 
ひたすら練習するのですが・・・


ギコ  ギコ  ギギギィ~ 
  

あの美しい音色を奏でていたバイオリンとは思えないほど、ひどい音!


かなしいことに
あまりの音色に町のひとたちは 顔をしかめて耳をふさぎました。
屋根のうえでひなたぼっこしていた猫は逃げ出し、
ひとやすみしていた鳥たちもいっせいに飛び立っていくのでした。

少年はちっとも上達しないバイオリンにため息をつき、空をながめていると
どこからともなく きれいな音色が聞こえてきます。
それはとても心地のよい、まるでおじいさんの奏でるバイオリンのようでした。

どこから聞こえてくるんだろう? 

ふと、むかいの屋根をみると一羽の小鳥がこちらをみつめていました。
きれいな音色は、その小鳥の鳴き声だったのです。


「ぼくのバイオリンもあんな音がだせたらなぁ・・・」


少年は、小鳥の鳴き声にあわせて もう一度 バイオリンを弾いてみました。

すると、ほんのすこしだけですが バイオリンらしい音色をだすことができたのです。


次の日も、バイオリンを持って屋根の上にのぼると
あの小鳥がむかいの屋根にとまっていました。

少年がバイオリンの練習をはじめると、
小鳥はそれにあわせるように鳴きはじめるのでした。
なんだか少年はうれしくなり、小鳥との演奏を楽しみました。

不思議とバイオリンも すこしずつ美しい音色を奏ではじめ、
そのうち小鳥と会話するような美しい音色が 町中にひびきわたるのでした。



少年と小鳥はとても仲良しになりました。
いまではバイオリンを弾く少年のとなりで、小鳥も一緒に唄っています。


町のひとたちは、少年の奏でる心地よい音色に聴き入りながら

時々、バイオリン弾きのおじいさんのことを思い出したりしています。


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次回のキーワードは『仲良し』。
ガラス作品は 自転車のりとカエルのブローチです。







みなさんはこのテーマでどんなお話を想像されるでしょうか。
次回は2013年3月19日(火)18時にお届けします。
お楽しみに☆


☆この企画は毎週火曜日18時 2つのブログで同時更新しています☆
京都寺町雑貨屋パラルシルセの手作りブログ
ものづくりの箱庭
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Comment
はじめまして
パラルシルセさんから飛んできました。はじめまして。
不思議なもので 何かよくわからないまま 見ていますが
わからないままがいいのかな~っと
不思議なまま見てます。

とっても綺麗で可愛いですね~^^

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