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ガラスと線画の物語*第13話『 緑 』

2013年03月19日
story_13.jpg

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自転車がパンクして、ついてないなぁと思いながら
ぼんやりしながら とぼとぼ歩いている時のことでした。

しばらくして いつもとおっている道とはちがうことに気づき
あわててひきかえそうとしたら、
いつのまにか あたりいちめん春の陽射しに照らされて
きらきらと輝く緑の世界に迷い込んでいたのです。

森のような、緑のトンネルのような、
頭の上も足元も あおあおとした緑の草花に囲まれていて
なんだか不思議な場所でした。
どこからか水の流れる音が聞こえてくるので、きっと近くには川が流れているのでしょう。

川をさがしてさ迷いつづけていると、突然目の前に
一匹のおおきなカエルがのっそりとあらわれたのです。

そのカエルは、まわりの緑にとけこむような黄金色をしていて
どっしりえらそうにかまえていて とおせんぼしているのでした。

「そこを通してもらえませんか?」

カエルはちっとも動かず、なにかいいたげな様子でこちらをみつめています。


しばらく沈黙がつづき、どうしたものかと考えていると

ひらひらひらり
花びらのようなちょうちょが たくさん飛んできて 
いつのまにかあたりは ちょうちょでいっぱいになっていました。


カエルは近くに飛んできたちょうちょを ぱくり! と 
つかまえ食べてしまうと 口をひらいてとたんにしゃべりだしました。

「そののりもの おいていったら もとの場所にもどしてやるぞ」

「いやなら おまえも みどりにしてしまうぞ」


自転車をなくすとしかられるから こまるなぁ。 と思ったけれど
おなかがすいてきたし、はやく帰りたかったので
自転車をおいてもとの場所にもどしてもらって 歩いて家まで帰りました。



それから二度とあの緑の世界には迷いこむことはなかったけれど
いまでもカエルをみかけると

あの金色のカエルは 自転車のれるのかしら

とぼんやり考えるのです。


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次回のキーワードは『大きなリボン』。
ガラス作品は、黒ねこのカブトピンです。








みなさんはこのテーマでどんなお話を想像されるでしょうか。
次回は2013年3月26日(火)18時にお届けします。
お楽しみに☆


☆この企画は毎週火曜日18時 2つのブログで同時更新しています☆
京都寺町雑貨屋パラルシルセの手作りブログ
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