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ガラスと線画の物語*第19話『夢の国』

2013年04月30日

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夢みる夢子さんには秘密がありました。


『悲しいことや、つらいことがあったら
夜眠る前に この金平糖をひと粒お食べなさい。
ひと晩にひと粒だけしか食べてはいけないよ。』

いつも泣いてばかりの夢子さんを不憫に思ったおばあさんは
大切にしまってあったガラスの小瓶をとりだすと

「これは誰にも内緒だからね」 

そういいながら、そっと小瓶を手渡してくれました。


ガラスの小瓶にはいろとりどりの金平糖が入っていて、
小瓶のコルクをあけると ふわっと花の香りがしました。

その金平糖を食べると 不思議なことに
眠りについた夢の中で願い事がひとつだけかなうのです。
その夢から目を覚ますと、すこし前向きでやさしい気持ちになれました。


「誰にもないしょの、ここは私だけの夢の国」


なんども なんども 願い事がかなう不思議な夢をみました。 



長いあいだ誰にも秘密で 大切にしてきたガラスの小瓶には
もうあの不思議な金平糖はなく からっぽになっていました。

夢子さんは、以前よりも泣き虫ではなくなっていました。

悲しいことやつらいことがあっても ぽろぽろっと涙をながすと
すこし気持ちが晴れて にっこりと笑顔で 毎日たのしく過ごしています。


かすかにただよう花の香りがなつかしくて
ときどき、からっぽになった小瓶のコルクをあけてみては

あ、これはおばあさんの好きな花の香りだったんだなぁ 

と おばあさんのことを思い出すのです。



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次回のキーワードは『いっちょうら』。
ガラス作品は、ペンギンのピンブローチです。




みなさんはこのテーマでどんなお話を想像されるでしょうか。
次回は2013年5月7日(火)18時にお届けします。
お楽しみに☆


☆この企画は毎週火曜日18時 2つのブログで同時更新しています☆
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