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ガラスと線画の物語*第21話『別の世界へ』

2013年05月14日
story_21.jpg


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あるあたたかな日曜日

みちばたにさいている野花から ちいさな話し声がしています。

あまりにもちいさな声なので めったに気づかれませんが
そっと近づいて 目をつむって、耳をすますと
風向きによっては聞こえてくるのです。

こしょこしょとしてるし、とっても早口ですが
こんなことを話していました。


「もとの世界から旅立って もうずいぶんとたったけれど
いろんな世界をみてまわったね~」

「そうだねぇ。
もとの世界っていうのが どんなところだったかなんて
もうすっかりわすれちゃったよ」


「さいしょは もっとおおぜいで一緒に旅してたけれど
いつのまにか こんなに少なくなってたなぁ」

「みんなそれぞれ、お気にいった世界で 暮らすことにしたみたいだ」

「風船がしぼんじゃって その世界から旅立てなくなったのもいたけどね」

「まぁ、すめばみやこ というし、きっと楽しく暮らしてるんじゃないかな」


「わたしはまだまだ新しい世界をみてまわりたいな~ちっともみたりないもの。 
あなたもそうでしょ?」

「もちろん! 世界は無限にあるのだから。
 ・・・おっと いけない」


そこで話し声がとぎれたので そっと野花に息をふきかけてみると
まるでたんぽぽの綿毛が飛んでいくかのように
ちいさな風船につかまった子たちがすがたをあらわしたのです。


おもわずつかまえようと 手をのばしたら

ぽんっ と風船がはじけるような音とともに きえていなくなりました。


「もう会うことはないけれど、お元気で」

きえる瞬間 そう聞こえたような気がしました。


きっと別の世界へ旅立っていったのでしょう。
別の世界ってどんなところなんでしょう? 
世界は無限にあるのです。。

もしかしたら
彼らのなかまが この世界を気にいって(もしくはやむをえず)
住んでいるかもしれないので
ときどき 目をつむって耳をすましてみてください。

こしょこしょと 話し声がきこえてくるかもしれません。


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次回のキーワードは『みつけた』。
ガラス作品は、くまのバッグチャームです。





みなさんはこのテーマでどんなお話を想像されるでしょうか。
次回は2013年5月21日(火)18時にお届けします。
お楽しみに☆


☆この企画は毎週火曜日18時 2つのブログで同時更新しています☆
京都寺町雑貨屋パラルシルセの手作りブログ
ものづくりの箱庭
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