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ガラスと線画の物語*第24話『ステッキ』

2013年06月04日
story_24.jpg

******************************:

いつも無口な ことり紳士

けれども今日は 鼻唄なんか歌っちゃって
なんだかとってもごきげんです。

なぜかって
とくべつなステッキと一緒だから
とくべつな気分で つい浮かれちゃっているのです。

ふんふんふふふん♪ 

ステッキ片手にくるくると回しながら
足どりも軽やかに おでかけします。


ちょうど
すれちがったすずめの奥さんがいいました。

「ことり紳士さん、こんにちは。
今日もすてきなお帽子ですこと!」

ことり紳士は 帽子に手をやりおじぎをすると
「やぁ こんにちは、 いいお天気ですね」
そういって にっこりあいさつをします。

すずめの奥さんは帽子のことをひととおり褒めると
そのまま行っていまいました。

ことり紳士は すこしがっかりしたようすでしたが
それでも鼻唄まじりに ステッキをくるくるまわして
でかけます。


そこへ かもめの郵便やさんがすいーっと 通りかかったので
「やぁ、いつもごくろうさま」

そういって声をかけてみました。

かもめの郵便やさんは ちょっと驚いたようすで
「今日はなんだか ごきげんですね」 といいました。

ことり紳士は とくべつなステッキのことを話したくて
オホン!と せきばらいをひとつ、
「じつはこの…」

そういいかけたところで かもめの郵便やさんは
「おっと、配達いそがなくては!よい一日を~」 

そういってあわてて 行ってしまいました。

あっというまにちいさくなる郵便やさんの姿をながめながら
ことり紳士は ちょっとだけため息をつきました。

紳士の右手にあるステッキには とくべつなひみつがあるのです。

そのことを誰かに話したくって、ステッキのことを褒めてほしくって
きのうの夜からもうずっと眠れなかったのです。


すっかり鼻唄もでてこなくなったことり紳士の前に
ぽつんと いじめられっこのひよこが泣いていました。
何をいっても、なぐさめても ひよこはちっとも泣きやみません。

「やれやれ。よく泣くこだなぁ」

困りはてたことり紳士は しかたがない。と
とくべつなステッキのひみつを ひよこにこっそり教えてあげました。


くるくるくる ぽんっ 

宙に舞うステッキが 綺麗な花束になったかとおもったら
またくるくると ステッキに戻り

こんどはことり紳士の手のなかで 
ちいさくなったかとおもったら ぽぽんっと音がして
とてもうつくしい真っ白なハトのおじょうさんがあらわれました。


ひよこは 目をまんまるにして ステッキのひみつにくぎづけでした。

つぎからつぎへと姿をかえる その不思議なステッキのようすに
泣いてるひまもありません。


ことり紳士は 目をキラキラさせ笑顔になったひよこをみて

「ふむ、今日はぐっすりねむれそうだ。」

と、満足そうにつぶやいたのでした。


*************************


☆omake☆






次回のキーワードは『こそこそ話』。
ガラス作品は、ふたりの子のヘアゴム大です。









みなさんはこのテーマでどんなお話を想像されるでしょうか。
次回は2013年6月11日(火)18時にお届けします。
お楽しみに☆


☆この企画は毎週火曜日18時 2つのブログで同時更新しています☆
京都寺町雑貨屋パラルシルセの手作りブログ
ものづくりの箱庭
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