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ガラスと線画の物語*第30話『えーん!』

2013年07月16日
story_30.jpg

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まっしろな夜

氷の上で
ずっとないてるシロクマがいました。


おかあさんやきょうだいたちとはぐれてしまったのでしょうか。

それとも おなかがすいているのでしょうか。


そのシロクマは しょんぼりとうなだれて
ただ 静かに涙をながしています。

たくさんの涙でとけかけた氷のしたから
シロイルカがあらわれて

「どうしてそんなにないてるの?」

と シロクマにたずねました。


シロクマはこう答えました。

「ずっとずっと ひとりでさみしくて
やっとできたともだちも いなくなっちゃた」

「そのともだちは どこにいっちゃったんだい?」

「ぼくがたべてしまった」


シロイルカは ないてるシロクマからすこしはなれると
今度はこうたずねました。

「きみはともだちが ほしいの?」

たずねられたシロクマは ちいさくうなずくと
「でもきっと また食べてしまうとおもうんだ。」

そうして 大粒の涙をながします。


「きみのともだちになってあげたいけれど、
わたしも食べられたくはないからね。
せめて、いいことを教えてあげよう。」

さらに遠ざかるシロイルカは 大きな声で

「なくときは たくさん声をだしてないてごらん。
そうすれば きっとそのうち元気がでてくるよ!」

そういうと また広い海のなかへと いってしまいました。


「えーん!」

まっしろな世界に 
またひとりぼっちになってしまったシロクマは
白夜の空に向かって おおきな おおきな声でなきました。

「えーん! えええーん!」


ないてるシロクマの声は 
白夜の空をどこまでも 
氷の海をいつまでも 響きわたるのでした。

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次回のキーワードは『スイスイ♪』。
ガラス作品は、アヒル親子のピアスです。





みなさんはこのテーマでどんなお話を想像されるでしょうか。
次回は2013年7月23日(火)18時にお届けします。
お楽しみに☆



☆この企画は毎週火曜日18時 2つのブログで同時更新しています☆
京都寺町雑貨屋パラルシルセの手作りブログ
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