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ガラスと線画の物語*第47話『赤いポンチョ』

2013年11月12日
story_47.jpg
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寒い寒い冬の夜

おじいさんは暖をとるため
薪をとりに小屋へいくとちゅう
立派なもみの木の前を通りかかりました。

とても立派なそのもみの木をみあげておじいさんは、
あとひと月もすれば今年もクリスマスがやってくることを思い出しました。

おじいさんは孫たちをよろこばせるために
ちょうどよい大きさのもみの木をさがしていたので

「今度切り倒して、家まで運ぼう」

そんなことを考えながら
その日は風も強く日も暮れてきたので 小屋へ薪をとりに
足早にその場を去りました。

次の日の夜、
おじいさんはあの立派なもみの木の下で
ちらちらゆれる小さな灯りをみつけました。

近づいてみると
こどもがひとり もみの木の下におりました。
その子が持っているろうそくの灯りが
冬の風にふかれて何度も消えそうになっては 
ちらちらと こころもとない火を灯しているのでした。

「こんなところで誰かをまっているのかい?
そんなかっこうで寒くないのかい。」

こどもは首を横にふるばかりで話そうとしませんでした。

時々、くしゃみをしながらも 
ろうそくの火が消えないようちいさな手で囲みながら 
ただじっとそこにとどまっているのでした。

次の日も、その次の日も 
夜になるとろうそくの灯りとともに そのこどもはあらわれました。

不思議に思ったおじいさんが、おばあさんにそのことを話すと

「まぁ、なんでもっと早く話さなかったの!そりゃ寒かったでしょうに。
私のつくったこのポンチョを持っていってあげなさいな。」


おじいさんは 
おばあさんがあたたかい毛糸でつくったポンチョを持ち、
その日の夜も立派なもみの木の下を訪れました。

あいかわらずろうそくを手に じっとたたずむこどもに
赤いポンチョをきせてあげました。

「これですこしはあたたかいだろう。
何を待ってるのかわからんが、はやく家にお帰りよ」

その夜 もみの木のしたのこどもは、
赤いポンチョがうれしかったのでしょうか。
すこしほほを赤らめて 帰っていくおじいさんをずっとみつめていました。


それからしばらくしたある朝のこと。

おじいさんがそろそろあのもみの木を切って運ぼうと
おおきなソリと犬たちを連れて森へむかいました。

ところが 雪でまっしろになった景色のなか
あの立派なもみの木がどこにもみあたりません。

おじいさんはおかしいなと思いながらも、
その場所にいってみて驚きました。

あのもみの木は倒れていて 雪のうえに横たわっているのでした。


根っこから倒れていたもみの木の枝には
ところどころに赤い毛糸がリボンのように結ばれていて

おじいさんは あのこどものことを思い出しながら
もみの木をそっとなでてあげました。


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☆omake☆




パラルシルセより届けられた
次回のキーワードは『幻の王国』
ガラス作品は、お城と白馬のイヤリングです。





みなさんはこのテーマでどんなお話を想像されるでしょうか。
次回は2013年11月19日(火)18時にお届けします。
お楽しみに☆



☆この企画は毎週火曜日18時 2つのブログで同時更新しています☆
京都寺町雑貨屋パラルシルセの手作りブログ
ものづくりの箱庭
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