ガラスと線画の物語*第48話『幻の王国』

2013年11月19日
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霧の向こうには 
とても美しく立派なお城がたたずんでいました。

どこかひっそりとした雰囲気のそのお城には
人の気配はどこにもなく 
風が吹くたびに 寂しげななき声がきこえてきます。

ないているのは 一頭の白馬でした。



かつて そのお城には
城主とその家族と、たくさんの召使いたちが暮らしており

毎日訪れる客人をもてなすため 朝から晩までにぎやかに 
華々しい宴が繰り広げられていました。

城主のご自慢だった美しい白馬は 
誰もいなくなったこのお城で 
もうずっと 主の帰りを待っているのです。

白馬は ときどき風向きによって聞こえてくる
楽しくにぎわう人々の声に耳をすませながら
あの頃のことを思い出します。

風がひゅうと吹くたびに 
ないているのは お城だったのかもしれません。


いまでは幻の王国とよばれるこの場所には
朝も昼も夜もやってきません。

時がとまってしまった幻の王国で

そのお城と白馬は
いまでもずっと主を待ちつづけているのです。

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今回のおはなしは
第46話『霧の向こう』と
どこか世界がつながっているような感じです。


パラルシルセより届けられた
次回のキーワードは『仕上げのデザート』
ガラス作品は、ウェイターうさぎのペンダントです。






みなさんはこのテーマでどんなお話を想像されるでしょうか。
次回は2013年11月26日(火)18時にお届けします。
お楽しみに☆



☆この企画は毎週火曜日18時 2つのブログで同時更新しています☆
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